会計事務所で5年働いてわかった「この仕事のリアル」

会計事務所に就職して、気づけばもう5年が経ちました。

入所する前は「数字と向き合う静かな仕事」というイメージを持っていました。でも実際に働いてみると、想像とは少し違う部分もたくさんあって。今回はそのリアルな話を、包み隠さず書いてみようと思います。

仕事の中心は「関係づくり」だった

「会計事務所=黙々と帳簿をチェックする仕事」と思っていた方は多いのではないでしょうか。私もそうでした。

でも実際の仕事の大きな部分を占めるのは、クライアント(顧問先の会社)とのコミュニケーションです。試算表の数字を見ながら「先月、売上が落ちていますね、何かありましたか?」と話を聞いたり、「この経費はどんな内容ですか?」と確認したり。

税務申告の書類を作るためには、クライアントから正確な情報をもらう必要があります。そのためには信頼関係が必要で、信頼関係を築くには時間がかかる。入所1〜2年目はそこに一番苦労しました。

5年目になった今は、「この社長はメールより電話の方が話しやすい」「この担当者さんは細かい資料を用意してくれる」といった個々の特性がわかってきて、やり取りがずいぶんスムーズになりました。

繁忙期」は本当に忙しい

3月と5月は、確定申告・法人決算が重なる繁忙期です。この時期は正直、かなりしんどいです。

残業が増えるのはもちろん、「何件も同時に締め切りが来る」感覚はなかなか慣れません。1件の申告書を仕上げながら、別のクライアントから書類が届いて、また別の人から電話が来て……という状況が毎日続きます。

ただ、5年経って気づいたのは、「繁忙期の忙しさは、ある程度コントロールできる」ということ。事前にクライアントに資料提出のスケジュールを伝えておくとか、チェックリストを整備して抜け漏れを防ぐとか。段取り力が上がると、同じ仕事量でも余裕の感じ方がまったく変わります。

ITの波は、確実に来ている

ここ数年で、仕事の進め方が大きく変わってきました。

以前はクライアントから領収書や通帳のコピーを封筒で受け取り、手で仕訳を入力していた会社も、今ではクラウド会計ソフト(freeeやマネーフォワード)を使って、銀行明細が自動で取り込まれる仕組みに移行しているところが増えています。

電子帳簿保存法の改正やインボイス制度の導入もあり、「紙をやめてデータで管理する」流れは今後もっと加速するはずです。

事務所側も対応が必要で、私自身も「クライアントに使い方を説明する側」として、新しいツールを自分で先に触って理解する、という作業が増えました。最初は正直、面倒だと思っていました。でも慣れてみると、入力の手間が減ったり、数字の確認がしやすくなったりと、メリットの方が大きいと感じています。

この仕事が好きな理由

長く続けられているのは、「クライアントの経営に近い場所にいられる」からだと思っています。

決算のたびに1年分の数字を一緒に振り返って、「今年はこういう理由で利益が出た」「来年はここを改善したい」という話を経営者とできる瞬間が、この仕事のやりがいです。数字は嘘をつかないので、頑張った年はちゃんと結果に表れる。それを一番近くで見られるのが、会計事務所という仕事の醍醐味だと思っています。

コメント

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です